ついに2019年1月25日にゾンビゲームの金字塔『バイオハザード2』の21年越しの完全リメイク作品である『バイオハザード RE:2(アールイーツー)』が発売されますね!
それに先駆けて1月11日から「1-Shot Demo」という体験版が各プラットフォーム向けに配信されています。
この体験版、なんとその名の通り30分の時間制限つき(時間内ならゲームオーバーになってもリトライ可能)で一回限りしかプレイできないという面白いもの。
ちなみに私は一度他の人のPS4でプレイさせてもらえたので、幸運にも二回プレイすることができました。

目次
バイオハザード RE:2 プレイレポート
注意!デモ及び本編のネタバレ要素が含まれます。

「RE」が赤字で強調されたタイトルロゴが印象的(再びの接頭辞「Re」とシリーズの海外版タイトルである「Resident Evil」をかけてるのかな)。
また、前作『バイオハザード7』同様「REエンジン」で制作されているようです。
デモは1998年発売のオリジナル版バイオ2(以下旧版)でもメインの舞台となったラクーン市警察署に主人公レオンが逃げ込んできたところからスタート。
本作の基本ゲームデザインは、固定カメラが特徴的だった旧版2や、現在シリーズの最新作である『バイオハザード7』のFPS(主観視点)とは異なり、キャラクターから少し離れた肩越しカメラのTPS(三人称視点)型。
シリーズで初めてTPSを採用し、大ヒットした『バイオハザード4』によく似た感じです。
バイオハザード RE:2 デモ序盤

まず初めに旧版をプレイした人には懐かしいメインホールの女神像が目に飛び込んできます。しかし、入り口のそばにあったオリジナル版に対して、今回はホールの奥に配置されています。
他にも2階に上がれる大階段があったり、扉には電子シャッターが追加されていたりと、大まかな共通点を残しながらもより複雑にアレンジされています。
ゲーム史上でも稀に見る傑作リメイクと言えようリメイクバイオ1と同様、旧版のプレイヤーにも新鮮な発見を与えてくれる嬉しいステージデザインですね。
周囲を探索して、デスク上の端末を操作。助けを求めている警察署内の生存者(新キャラかな?)を発見。
彼を助けに一階東側エリアに向かいます。
既に旧版とは全く違った展開を見せてくれます。

東エリアも大幅にアレンジされ、停電しているのか真っ暗に。懐中電灯の明かりだけを頼りに進みます。
どこから何が出てくるのか、という不安を暗闇と効果音が演出します。

シャッターに閉じ込められてしまっている生存者に合流し、助けようとすると、これまでの静寂を破っていよいよゾンビ登場。
彼はゾンビの犠牲になってしまいます(トレイラーにもあるシーンですね)。
ゾンビと対峙。ガンガン撃ちまくれるタイプのシューティングとは違い、本作の射撃は立ち止まってよく狙わないとなかなか命中せず、弾を浪費してしまいます。
また、シリーズ4~6で猛威をふるった体術もありません。
旧版同様ゆっくり襲ってくる走らない&武器も使わないゾンビなのに、慌てていると簡単に追い詰められてしまいます。
ときには逃げる選択をする必要もありそうですね。
ここでもある程度ひるませたら猛ダッシュで逃げました。

なんとかホールに戻ると旧版でも印象的だった、頼れる先輩警官マービン登場。
犠牲者が持っていた手帳から、彼が探していた警察署に隠された通路(バイオあるある)があることを伝えられます。
護身用のサバイバルナイフを託され、それによってテープで密封されたシャッターの操作盤を開放。探索エリアが広がります。
本格的に昔のバイオらしいホラーアドベンチャーが始まる感じですね。

ナイフはリメイク1のようにゾンビに掴まれた際の緊急回避にも使えますが、その度に傷んでいき壊れてしまう模様。
本編ではテープを切りたいときにナイフが無い!なんて状況もあるかも…。
西エリア探索――あえなくタイムリミット
西エリアはフロア間の移動もあり、一気に行動範囲が広がります。じっくり探索がしたいのに、30分のタイムリミットが焦らせる…。

旧版でも印象的だった吊られた犠牲者。今作はかなり純粋なホラーゲームという印象。
ちなみにここではまだ「あのクリーチャー」は登場しません。
探索を続け…
ある部屋でカードキーを使用することでショットガンを入手したり…。

木材は有限と思われますので、どこにバリケードを築くかの判断が求められそうです。

手帳のヒントをもとにライオンメダルを取っているうちにあっという間に30分が経過。
ゴールらしきものを確認する間もなく1-Shot Demo終了です。
そのまま新しいトレイラーが流れ、懐かしい面々や、2019年に超リアルに蘇った国民的大豆食品が映し出されます。
こんなん絶対続きプレイしたくなるじゃん…。
バイオハザード RE:2 体験版の感想
バイオRE:2、私は期待を裏切らない面白さだったと思います!
触れた限りでの本作のゲームデザインについて簡単に振り返りたいと思います。
RE:2のデザインは旧バイオと新バイオのいいとこ取り
王道ゾンビゲームのバイオハザードシリーズですが、その作風やゲームデザインは大きく二つに分けられると思います。
一つは『初代バイオハザード』~『コードベロニカ』までの純粋なホラーアドベンチャー路線。
もう一つは『バイオハザード4』~『バイオハザード6』までのアクションシューティング路線。
初期路線バイオは、見下ろし型の固定カメラと独特のラジコン操作による、決して快適とは言い難いゲームデザインです。
限りある弾薬や回復薬を切り詰めながら、謎を解きなんとかクリアを目指すというシビアなゲームであり、またそれが魅力でもありました。
しかし、現代にそのまま持って来てしまっては、その操作性の悪さが多くの人に受け入れられることは、正直言って難しいでしょう。
一方、4以降のバイオは自由に動かせるカメラと照準により、シューティングとしての魅力が増しました。
さらにチャンスを狙って発動できる超強力な体術が(なぜか)組み込まれ、ハイスピードでクリーチャーを蹴散らしていくような爽快感のあるデザインに。
(ちなみに現時点の最新作『7』はFPSながら、かなり旧シリーズに寄せられた作風に回帰しました)
その反面、後期路線は明るく開けた舞台が多いことや、主人公が強くなりすぎたことで恐怖感が薄れていき、古くからのファンからはもはやホラーゲームではないという声も見られるようになったと思います。
たしかに殴り倒した敵から弾薬が入手できる4以降のバイオにはシリーズ特有のカツカツ感がなく、ガンガン敵と戦うのを楽しむゲームでした。
そのプレイ感からは「サバイバルホラー」という感じは失われてしまいました。
そして、本作『RE:2』は初期路線の作品である『バイオ2』の現代リメイクということで、新旧どちら路線のデザインなのかが気になるところでした。
なにより
もし、旧作を4以降のデザインで作ってしまったらもはや丸腰でゆっくり歩くゾンビなど脅威たりえないのではないか?
と考えていた人も少なくないと思います。
実際の『RE:2』のデザインは、固定カメラを排し、キャラの肩越し視点のTPSということで基本的には4以降のデザインを踏襲していると言えます。
これは4の大ヒット以来、多くのシリーズファンが望んでいたであろう、過去作を『バイオ4』形式でリメイクするという形。
しかし、本作は自由に照準できるデザインながら、上述したように射撃の精度は決して高くはなく、強力な体術要素もありません。
ヘッドショットでもゾンビがあまりひるまないことも合わさって、好戦的なプレイをしていては消耗品不足に陥る作りになっているのではないでしょうか。
実際にデモにおいても、慌てて銃を乱射してしまい弾が減ってきてしまったり、目ざとく犠牲者を見つけて弾を持っていないか調べたりという場面がありました。
本作では現代的な操作性により、ストレスは感じさせないものの、古いバイオが好きな人にも嬉しい、ジリジリとした緊迫感を楽しめそうです。
ホラーゲームとしてはどうなのか
本作のゾンビが十分に脅威となることはわかりました。しかし、自由に視点を動かせるTPS型のゲームとなったことで、旧版のようなホラー感が薄れてしまったのではないかという疑問もあります。
というのも初期路線の不自由な「固定カメラ」というデザインは昔のバイオハザードをホラーゲームとして演出することにも大きく寄与する部分があったからです(当時の技術的制約による産物でもあると思いますが)
まるで映画のカットのようにプレイヤー = 視聴者の視点を固定することで、作り手が見せる部分、見せない部分を効果的に制御することができたのです。
例えば固定されている視点がゆえに、プレイヤーには曲がり角の先に何が待ち構えているのかがわからない。しかし不気味な音だけが聞こえて、先に進むのに抵抗がある…。
そして進んでいくとカメラが切り替わり音の正体である怪異が急に映し出される、というような演出が古いバイオにはよくありました。
こうした恐怖演出は自由に見たいものを見ることができるTPS視点のデザインでは失われてしまうようにも思われます。
しかしながら、『RE:2』では舞台である警察署の大部分を暗闇に包まれたものへと大幅にアレンジすることで、効果的にプレイヤーの視界を制限しています。
それによりまるで旧作のようにゾンビの声が聞こえるものの、どこにいるのかがわからないという状況から、不意に目に入ってくるクリーチャーや犠牲者というような恐怖を演出することに成功しています。
TPS視点にリメイクしても、あくまでも『RE:2』はホラーで行く、という姿勢が見て取れます。近年特に国内ではホラーアドベンチャーというジャンルの元気がない中で、バイオシリーズの新作がきちんとホラーしているというのは嬉しいですね!
バイオハザード RE:2 体験版まとめ
『RE:2』は4以降のバイオのような操作の快適さ、射撃の面白さを取り込みながらも、初期バイオの持つサバイバル感、恐怖感を両立することに成功しています。
リメイクが望まれてから本当に長らく待ちましたが、これなら待った甲斐があるというもの。
ところで私は1回限りのゲームのデモというのは初めて見たのですが、これは非常に有効な宣伝になりますね。
長めに遊ばせてくれる体験版だとそれで満足してしまうおそれがあるし、かといって短すぎるとどんなゲームか伝わってこない。
今回のデモはゲーム性は濃厚に楽しめるんだけど、いいところで時間が来てお預けをくらってしまう…というちょうどいいバランス感覚の素晴らしいものであったと思います。
個人的に古い時代のバイオでは2が一番好きな作品だったので、これだけのリメイクに仕上がっていたことが本当に嬉しいです。発売が楽しみですね。
『バイオハザード RE:2』はPS4/Xbox One/PCを対象に2019年1月25日に発売予定です。
また前作バイオ7同様、ゴア表現がマイルドな通常版と、より過激に表現されているZバージョンとがありますので、購入時には自分の欲しい方をうっかり間違えないように注意しましょう。
ちなみに二回目のプレイでは時間内にクリアすることができました。
クリア時のプレイレポはこちら>>『バイオハザード RE:2 1-Shot Demo』攻略編 【リメイクバイオ2 体験版】
本編クリア後のレビューはこちら>>『バイオハザードRE:2』長文レビュー(ネタバレなし)